【はじめてのお墓選び】種類や価格、後悔しない選び方を解説

古くから脈々と受け継がれてきた「お墓」の歴史は、今、過渡期ともいえる状況を迎えているようです。弔いのかたちが多様化したことや少子化傾向にあることから、少し前までは考えられなかった「お墓を建てない」という選択肢が、極々当たり前に並べられています。

しかし、大切な選択には、基本的な知識が必要です。お墓の基礎を知らないまま安易に選んでしまっては、後々の後悔にもなりかねません。

そこでこの記事では、はじめてお墓を選ぶ際に後悔しない選び方について、お墓の歴史や昨今の傾向なども併せ、以下の項目にわけて詳しく解説していきます。

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ぜひ最後までご覧ください。

お墓はいらない?お墓の意味と役割

お墓はいらない?お墓の意味と役割

お墓とは、亡くなった方のご遺骨を納めるためのスペースを備えた、お祀りするためのシンボルとなるものです。先祖代々続くお墓の場合、ご先祖様とご自身や子々孫々との繋がりを感じることができる場所ともいえるでしょう。

とはいえ、お墓の在り方に多様性が見られるようになってきている近年、長い間培われてきたお墓に対する認識は、変わりつつあるようです。

そこで、この項目では、お墓にまつわるお悩みやお墓の歴史、お墓を持たない場合のご供養の方法や、お墓を建てることによるメリットとデメリットなどをご紹介していきます。

お墓のことで悩んでいる人が急増している

現代の日本では、核家族化・高齢化・未婚化・少子化などの社会的な背景もあり、お墓のことで悩んでいる方が急増しています。

お墓にまつわる問題は、家族はもちろん地域性など、一言では語りつくせないさまざまな事情が重なるため、とても複雑になりがちです。

例えば、お墓の後継者がいない方、あるいはお墓の維持が難しい方、もしくは故郷を離れたことでお墓参りに行きにくい等々、人の数だけ悩みもあるといった難しい状況になっています。

お墓の役割

そもそも、お墓にはどんな役割があるのでしょうか。ここからはお墓の歴史を紐解きながら、古から伝わるお墓の役割について解説します。

歴史

日本のお墓の歴史は古く、縄文時代にはすでに埋葬の文化があったとされています。しかし、当時はまだ埋葬した故人の上に墓石を建てる文化はありませんでした。

現在に至る墓石文化は、江戸時代に生まれた檀家制度に端を発しています。檀家とは、菩提寺とする寺院と同じ宗派となり葬祭供養を独占的に取り仕切ってもらう家のことであり、檀家と菩提寺の関係性を檀家制度と呼びます。

檀家制度は本来、キリスト教弾圧のために作られた制度でしたが、その過程で寺院と家との間には強い結びつきが生まれ、寺院の敷地内にお墓を建てる習慣が根付いたのです。

また、現在の家墓の伝統は、土葬から火葬に変わった明治時代以降に浸透したとされています。

意味

お墓を建てる意味は、大きく分けて3つあります。

1つ目は、故人が忘れ去られないようにするためです。

故人のお墓があることで、お盆や命日などにお墓参りをする習慣ができ、定期的に故人を思い出すことができます。

2つ目は、ご遺族の故人に対する想いを形にするためです。

ご遺族が故人のためにお墓を建て、法要をすることで、ご遺族にとって大切な方が亡くなったという現実を受け入れる手助けをします。

3つ目は、ご先祖様をお祀りするためです。

今の私たちが生きていられるのはご先祖様の存在があればこそですが、普段はそれほど気に留めないものです。そのため、ご先祖様への感謝を忘れないために、ご先祖様をお祀りするためのお墓を建て、お盆やお彼岸などにはお墓参りをし、ご先祖様に感謝の気持ちを伝えます。

精神的な役割

お墓には、故人と今生きている家族をつなぐという、精神的な役割があります。お墓参りで故人を思い出すことによって、生きている私たちと故人がつながり、新たな関係性を築いていくことができるのです。

日本人が古くから持っている死生観では、人は亡くなることで肉体は滅びますが、霊魂は滅びないとされています。お墓は、その霊魂と家族が出会い対話するための、大切な場所なのです。

お墓を作らない・持たない場合の供養方法

ここからは、お墓の歴史や意味を理解した上で、お墓を持たない選択をした方に向けて、故人のご供養の方法について紹介します。

以下に紹介する葬法は、自然葬とも呼ばれる近年注目を集めている葬送方法です。

海や山などの大自然に粉砕したご遺骨やご遺灰を撒くため、大自然に還るという自然回帰の思想が反映されたご供養の方法として知られています。

海洋葬

海洋葬は、海上にパウダー状にしたご遺骨を撒く、散骨の中で最もポピュラーとされるご供養の方法です。船をチャーターして行う個別散骨・複数の遺族が同じ船に乗って行う合同散骨・遺骨を業者に預けて散骨を任せる委託散骨などがあります。

  • ご遺骨を自然に還すことができる
  • 墓石を設けるよりもリーズナブル
  • 後継者を必要としない
  • お墓参りができない
  • 実施は天候に左右される

宇宙葬

宇宙葬は、ご遺骨を宇宙空間まで運んで撒く、比較的新しい散骨方法です。故人のご遺骨やご遺灰を専用のカプセルに納め、ロケットに乗せて打ち上げます。

  • 目新しいご供養の方法なので記憶に残る
  • 後継者を必要としない
  • お墓参りができない
  • 打ち上げは失敗する可能性もある
  • 打ち上げ後の軌道は確認できない

樹木葬

樹木葬は、墓石の代わりに樹木を墓標とする納骨の方法です。粉骨して木の下に撒く散骨式以外に、骨壺ごと埋葬するタイプやさらし木綿などに包んで埋葬するタイプなどもあります。

  • 散骨式であれば、ご遺骨を自然に還すことができる
  • 墓石を設けるよりもリーズナブル
  • 後継者を必要としない
  • 個別にお参りできる様式もある
  • 交通アクセスが不便な場合もある
  • 個別式の場合、合祀墓や散骨と比べ費用が高くなる
  • 継承できない場合が多い

バルーン葬

バルーン葬は、広義の意味で宇宙葬に数えられる、空中葬とも呼ばれる散骨の一種です。巨大な風船にご遺灰を詰め大空へと飛ばし、宇宙に散骨します。

  • 目新しいご供養の方法なので記憶に残る
  • 後継者を必要としない
  • お墓参りができない
  • 実施は天候に左右される
  • 打ち上げはお一人分ずつ、個別となる

お墓を建てるメリット・デメリット

墓石を使用したお墓は、石の種類や場所にもよりますが、高額になることがほとんどです。そのため、お墓を建てるメリットだけでなく、デメリットの把握も大切になります。

お墓を建てる際に考えられる、主なメリットとデメリットを一覧表でご紹介しますので、ご選択の際の参考にしてください。

  • 個別に祈る場所と対象がある
  • ご遺骨を安心して納めておくことができる
  • 先祖代々とご自身とのつながりを感じることができる
  • 跡取りがいない場合、無縁仏になってしまう可能性がある
  • お墓が遠方にある場合、管理や維持が難しくなる
  • お墓を建立するには、墓地を取得し墓石の購入も必要となるため、費用がかかる

お墓の種類と価格相場

お墓の種類と価格相場

故人や先祖をご供養するためのお墓は、古くからとても大切にされてきましたが、近年はお墓が多様化し、供養の形もさまざまになってきています。

どんなお墓があるのか、新旧取り混ぜて、一般的なお墓の種類をご紹介します。併せて基本となる価格相場の一覧表もありますので、参考にしてください。

こんなに多様なお墓の種類と価格相場

お墓のスタイルは、時代のニーズに応えるために多様化してきました。

お墓の種類が増え、多くの選択肢から選ぶことができるようになった反面、お墓を新たに購入しようと考える方にとっては、どのようなお墓がご自身に適しているのか迷ってしまうほどです。

ここからは、主なお墓の種類とそれぞれの特徴について、メリット・デメリット・価格相場もあわせて解説します。

なお、墓石を設けたお墓を建てる際に必要となる基本費用には、「永代使用料」と「墓石代金」があります。

「永代使用料」とは、墓地や霊園の土地を借りるための費用を指す言葉です。お墓を建てる際に永代使用料を支払うことで、先祖代々お墓を引き継いでいくことが可能になります。「墓石代金」は墓石のみの費用を指し、「文字彫刻代金」や「墓石施工代金」も含まれています。

下記に、実際に墓石を設けたお墓を購入された方たちの平均価格をご紹介しますので、参考にしてください。

墓石を設けたお墓の平均価格
お墓の全国平均価格(永代使用料+墓石代金) 約202万円
お墓の全国平均永代使用料 約68万円
お墓の全国平均墓石代金 約134万円

寺院墓地

寺院墓地とは、寺院が経営から運営管理までを行っているお墓のことです。寺院の境内にあることが多く、現代のお墓の中では一番歴史あるお墓といえるでしょう。

費用相場は全国平均価格が目安となり、基本費用に加えて寺院それぞれの規定による「護持会費」が必要になります。「護持会費」とは、通常の施設でいうところの「管理費」にあたります。「檀家料」という言葉の方が一般的かもしれません。寺院の格式や地域性によって変わってきますが、相場は年間5千円~1万円程度です。

ただし、寺院墓地では上記で紹介した基本費用以外に、檀家になるための入檀料やお布施、寄付金などが必要になる場合もありますので、事前の確認が大切になります。

  • 宗教の専門家がお墓の管理をしてくれるので安心できる
  • お墓のこと以外に法事などの仏事の相談もできる
  • 手厚い供養が受けられる
  • 法要時に寺院を利用できる
  • 多くの寺院は、宗教的制約や檀家になる条件がある
  • 管理費以外の出費の可能性がある
  • 石材店が指定されていることが多い
  • 墓地の面積や墓石のデザインに制限がある場合もある

霊園墓地

寺院墓地以外の霊園墓地には、都道府県や市町村などの地方自治体が運営する「公営墓地」と、宗教法人や会社法人が運営する「民営墓地」があります。

費用相場は全国平均価格が目安となり、基本費用に加えて施設それぞれの規定による「管理費」が必要になります。「管理費」の相場は、施設の規模や立地、区画の平米数などによって変わってきますが、「公営墓地」で年間2千円~1万円程度、「民営墓地」では年間5千円~1万5千円程度です。

なお、霊園墓地は公営・民営ともに、「永代使用料」「墓石代金」「管理費」が必要になります。

公営墓地

自治体が運営する公営墓地は、経営主体が自治体であるため宗教の制約はほとんどありませんが、お墓を建てる建立者がその自治体に住んでいることが条件になります。また、価格や管理費が比較的安く設定されているので希望者が多く、購入の際には抽選が行われる場合がほとんどです。

  • 費用が比較的リーズナブル
  • 自治体の運営なので安心感がある
  • 宗教や石材店などの制限がない
  • 利用するには抽選に当選する必要がある
  • 抽選に当選しても希望の区画が利用できるとは限らない
  • 応募は自治体居住者のみ
  • 自治体によって条件が異なる
  • 書類などの手続きが面倒
  • 基本的に、法要などの仏事の手配は個人が行う

民営墓地

民営墓地は、経営主体が宗教法人だとしても、管理は民間企業が対応しているため、宗教の制約はほとんどありません。ただし、石材店などが出資して作られた墓地が多く、その場合墓石工事などは指定石材店が担当することになります。

民営墓地の最大の特徴は、設備やサービスの充実です。休憩所や売店の設置や、施設内がバリアフリーになっているなど、使いやすさが際立っています。また、希望の区画を選ぶことはもちろん、お墓のデザインも自由度が高く、さまざまなデザインで建てることができます。

  • 宗教の制約がほとんどない
  • 法要施設や駐車場など、墓地環境が充実している
  • 区画面積や墓石のデザインなど自由度が高い
  • 土地開発や管理にお金がかかっているため、費用設定は高め
  • 石材業者が決められている場合が多い

共同墓地

共同墓地とは、コミュニティー内に住む人なら誰もが使う権利がある、古くからある村落単位での墓地のことをいいます。地域や立地によって異なりますが、共同墓地は基本的に費用が安く10~30万円程度が目安となり、高くても50万円ほどで使用することができます。また、基本的に年間管理費を支払う必要もありません。

ただし、共同墓地は家族ではない故人も同じお墓に入るため、抵抗のある方もいます。

  • 自宅から近い場合が多い
  • 費用がリーズナブル
  • 自治会が管理しているため安心できる
  • 管理の質は墓地の管理体制によって異なる
  • 墓参りのたびに隣近所の方と顔を合わせることになる
  • 他の家のお墓と比較しがちになる

納骨堂

納骨堂とは、ご遺骨を建物内に設けられた納骨スペースに安置するご供養の方法です。

お墓を建てるよりもリーズナブルになる場合が多く、室内なので天候に左右されずにお墓参りが出来ます。また、霊園などのように広い敷地である必要がないため、都心部やアクセス良好な立地が多いことも魅力のひとつです。

納骨堂の費用相場は、施設によって料金体系が変わるだけではなく、スタイルも多種多様なため、5万円~100万円ほどと幅があります。

墓石型

墓石型は、室内にお墓を建てるタイプの納骨堂です。一般的なお墓と同じようにお参りができるので、「室内墓地」とも呼ばれています。費用相場は約100万円となり、納骨堂の中では最も価格が高く、立地や墓石の種類によっては一般的なお墓と同程度の価格になることもあります。

  • 一般的なお墓に近い
  • 通常のお墓参りのイメージを保てる
  • 墓石がやや小さめの場合もある
  • 費用は高価になりがち
位牌型

位牌型は、お参りスペースにたくさんの御位牌が並んでいるタイプの納骨堂です。骨壺は一ヶ所に集められ、お参りは御位牌に向かって行います。費用相場は約5万円~10万円となり、納骨堂の中では最もリーズナブルといえます。

  • 費用がリーズナブル
  • 御位牌を用意する必要がある
  • ご遺骨の管理方法が施設によって異なる
ロッカー型・マンション型

ロッカー型やマンション型は、昔ながらの形式としてよく知られている、最も一般的なものです。コインロッカーのように鍵をかけられるロッカーの中が納骨スペース

  • 作りがシンプルでわかりやすい
  • 費用が比較的リーズナブル
  • 個別の礼拝施設が用意されていない場合が多い
仏壇型(納骨壇)

仏壇型は、上部に仏壇を設け、下部に骨壺を納めるかたちが主流です。納骨スペースが広いため子世代まで利用することができ、仏壇には御位牌を置くこともできます。ロッカー型などと比較して装飾が美麗なため、価格が高い傾向にあり、費用相場は約30万円が目安となります。

  • 個別のスペースが広く設けられている
  • 家族でご遺骨を納めることができる
  • お参りがしやすい
  • 費用が比較的高め
自動搬送型

自動搬送型は、比較的新しい機械式の納骨堂です。メンバーズカードなどで操作することで、一ヶ所に集めて納められているたくさんの骨壺の中から任意の骨壺だけが、お参りをするスペースまで自動で搬送されてきます。最新式なので、納骨堂の中では費用がやや高めとなっており、約50万円~100万円が相場となります。

  • アクセス良好な立地が多い
  • 新しく綺麗な施設が多い
  • 費用が比較的高め

永代供養墓

永代供養墓とは、ご遺族に代わって墓地や霊園の管理者が故人を供養してくれるお墓です。

墓地購入代金の基本とされる「永代使用料」が不要となり、永代供養費用を一括で支払う場合がほとんどです。お墓の種類によって「墓石代金」や「管理費」が必要となる場合もありますが、選択肢は幅広く、それぞれのご家族の事情に沿ったお墓を選ぶことができます。

永代供養費用の相場は、埋葬方法によって異なりますが10万円~150万円ほどになります。

  • お墓の維持や管理の負担が軽くなる
  • 費用が一般的なお墓よりリーズナブル
  • 宗旨や宗派が問われない場合が多い
  • 個別安置される期間が決まっている
  • ご遺骨を取り出せなくなる埋葬方法もある

ペットと入れるお墓

ペットと入れるお墓とは、一般的な先祖代々のお墓にペットのお骨を入れる形式、あるいは新たにご自身とペットのためのお墓を建立する形式になります。

現在、ペットと一緒に入れるお墓は少ないですが、管理者が許可している霊園なら可能です。ペットと一緒に入れるお墓を設けている霊園は比較的新しいところが多く、民営霊園に多い傾向があります。

なお、費用相場につきましては、現在事例が少ないため、相場と呼べる価格は算出できていません。

ただし、家族と同じお墓に入れたい場合、通常と同じ扱いになりますのでそれ相応の費用が必要となり、樹木葬や永代供養墓などを選択することで出費を抑えることが可能になります。

ペットと一緒にお墓に入るメリットは、ペットと飼い主が双方死んだ後もともに過ごせるという意識が、精神的な支柱になることです。また、ご自身が所有する一般墓にペットのお骨を追加して納骨できる場合は、ペットのお墓を別に所持する必要が無くなるので、お墓参りをする箇所が増えなくて済むという点もメリットになります。

ペットと一緒に入れるお墓は、すでに所有する一般墓に入れないケースが多く、必然的に限定されてしまいます。そのため、新たにお墓を所持する必要があったり、改装の手続きが必要だったり、手間も費用も必要です。また、個人用ではなく親類縁者が共にお参りするお墓の場合、ペットのお骨を入れることは他の親族と十分に話し合っておかないとトラブルの原因になります。加えて、個人用のお墓であっても、承継者となる方との話し合いが大切です。

価格相場一覧表

お墓の種類 費用相場
寺院墓地 約202万円
霊園墓地 約202万円
共同墓地 約10万円~50万円
納骨堂 墓石型 約100万円
位牌型 約5万円~10万円
ロッカー型・マンション型 約20万円
仏壇型(納骨壇) 約30万円
自動搬送型 約50万円~100万円
永代供養墓 約10万円~150万円

お墓の維持費用

お墓は買って終わりというものではありません。大切なご遺族の魂が宿るとされるお墓の維持には、それなりの費用と負担がかかります。

ここからは、お墓を維持するための主な費用を、3つに絞って解説します。

お布施

寺院に渡すお金を一般に「お布施」と呼びますが、檀家として寺院の境内墓地を利用している場合、檀家の役目としての寺院への出費は、お墓の維持費のひとつといえるでしょう。

例えば、寺院の修繕の際の寄付金や、檀家が一堂に集まる寺院の法要に参列する際にお持ちする金封などが、檀家の役目としてのお布施になります。

なお、檀家の役目としてのお布施は寺院墓地特有のものであり、公営・民営墓地で必要になることはほとんどありません。また費用相場につきましても、寺院の格式や地域の風習などにより大きく違ってきますので、檀家となる寺院に直接確認することをおすすめします。

年忌法要

年忌法要とは年回法要ともいい、一般には法事と呼ばれているものです。購入したお墓に眠る故人の年忌法要は、広い意味でお墓の維持費のひとつと考えられています。

日本の仏教においては法要を行う年が決まっており、亡くなった翌年が一周忌法要、その翌年の2年後に執り行われるのが三回忌法要になります。

三回忌以降の法要は、七回忌・十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌・三十三回忌と、末尾に「3」と「7」の付く回忌に法要が行われ、一般的には、三十三回忌をもって弔い上げとし、その後の年忌法要は省略されることがほとんどです。また、場合によっては十七回忌などをもって弔い上げとする事もあるようです。

これらの年忌法要は、檀家であれば菩提寺に、公営・民営墓地であっても寺院に読経等のお勤めをお願いするため、お布施が必要になります。

法事・法要のお布施は1万円~5万円が相場とされ、一周忌法要では3万円~5万円、三回忌法要以降は1万円~5万円が目安となります。

維持管理費

維持管理費は、墓地の使用を続けるために、墓地の管理者に毎年支払う費用です。寺院墓地は、管理費とは呼ばず「護持会費」をお納めすると表現します。

管理費の主な用途は、墓地や霊園内で使われる水の使用代金、ゴミの処分費、植栽の伐採、草むしりなどがあります。

維持管理費は、寺院・公営・民営、すべての墓地で必要となる費用です。費用相場は、施設の充実度や寺院の格式によって変わってきますが、大体の目安として下記一覧表をご参照ください。

お墓の種類 年間管理費相場
寺院墓地 5千円~1万円程度
公営墓地 2千円~1万円程度
民営墓地 5千円~1万5千円程度

墓石のデザイン

墓石のデザインには、伝統的な和風のお墓はもちろんですが、洋風のおしゃれなお墓やオリジナルデザインのお墓もあります。

ここからは主な墓石のデザインを紹介します。

また、全国の優良石材店で構成された一般社団法人「全優石」のアンケート調査による、それぞれのデザインに対する平均相場も併せてご紹介しますので参考にしてください。

和型墓石

和型墓石とは、長方形の墓石に「先祖代々之墓」などと刻まれている、伝統的なお墓です。位牌を原型にしているといわれている縦長のデザインは、もっともなじみ深いお墓といえます。

和型墓石の平均相場は、約165万円になります。

洋型墓石

洋型墓石とは、近年増加している欧米風の墓石です。公園墓地や芝生墓地によく映えるデザインは、モダンで瀟洒な印象だけでなく、格調も感じられることから近年人気を集めています。デザインの特徴として、土台の上に彫刻する部分の石を直接のせたものを一段型といい、間にもうひとつ石を挟んだスタイルを二段型といいます。

洋型墓石の平均相場は、約161万円です。

オルガン型 形が楽器のオルガンに似ていることから名付けられたオルガン型は、家名などの彫刻が刻まれた墓石が、地面に対して大きく斜めにカットされているデザインです。 ストレート型 ストレート型とは、家名などの彫刻が刻まれた墓石が、地面に対して垂直に加工されているデザインです。

デザイン墓石

デザイン墓石とは、和型でも洋型でもなく、デザインの工夫が施されたオリジナリティある墓石の総称です。デザインの選択には完全オーダー以外に、石材店などがデザインを手がけた中から選ぶセミオーダーがあり、費用や耐久性の観点からセミオーダーを選ばれる方が多いようです。

なお、デザイン墓石と聞くと高価な印象を持つかもしれませんが、平均相場は約166万円ですので、特別高価というわけではありません。

五輪塔

五輪塔とは、平安時代後期に誕生した日本で最も古いタイプのお墓です。日本オリジナルのお墓ともいわれ、現代の和型墓石の主流となっている縦長の墓石が世間に浸透してきた江戸時代までは、身分の上下に関係なく建立されてきました。

五輪塔のデザインの特徴は、上から順に宝珠形・半月形・三角形・円形・方形と、5つの石材パーツから構成されている点です。

費用の目安は約20万~150万円となり、コンパクトなサイズであればリーズナブルな費用で建てることが可能です。

墓石のデザイン 平均相場
和型墓石 約165万円
洋型墓石 約161万円
デザイン墓石 約166万円
五輪塔 約20万~150万円

お墓の選び方と探し方

お墓を購入するということは、一生に一度あるかないかの経験です。

特に近年は古くからある先祖代々のお墓以外に様々な選択肢があり、何を基準に選べばいいのか、どんな探し方をすればいいのか、悩んでいる方も多いことと思われます。

しかし、お墓を選ぶ際の注意点は、それほど多くありません。大切なポイントさえ押さえておけば、スムーズに進めることができます。

ここからは、墓地や霊園のチェック方法や、お墓の選び方について解説します。

お墓選びのポイント

お墓選びのポイントは、下記の4つの項目になります。

  • 家族・親戚でよく話し合う
  • 場所・立地を確認し見学する
  • 予算に合わせて費用・価格を確認する
  • 自分に合った石材店を選ぶ

それぞれについて、順を追って解説していきます。

家族・親戚でよく話し合う

お墓を建立することになったとき、まず最初に行いたいのは家族会議です。

重視したいポイントはご家族によって異なります。そのため、親戚など血縁関係の近い人にもあらかじめ相談し、事前によく話し合うことが大切です。

お墓は購入する人だけのものではなく、家族や親戚にとっても思い入れのある場所になります。価値観の相違から、親族内でトラブルなどが起きないように、お墓の場所やイメージについて内容を整理し、共有していくことが望ましいでしょう。

場所・立地を確認し見学する

次に、ご家族や親戚の意見を考慮した上で、お墓を建てる墓地や霊園の情報を集めます。その際、集めた資料を見るだけでなく、気になる墓地や霊園が見つかったら、必ず現地へ足を運んで実際に見て判断することが大切です。

また、選択の際には、下記2点をしっかり確認しましょう。

宗教・宗派

選別の前に、あらかじめご自身の宗教・宗派は、確認しておくようにしましょう。墓地によっては宗教・宗派を限定している場合があります。特に寺院墓地の場合、檀家になるかならないかという判断も必要になります。

宗教・宗派は、お墓選びの際の重点項目です。家族会議の段階で、しっかり確認しておくようにしましょう。

設備や周辺環境も確認

お墓参りをする場合、ご自宅からのアクセスのしやすさが重要なのはもちろんなのですが、墓地周辺の環境や設備も大切です。特に、ご家族に年配の方がいらっしゃる場合には、休憩場所などの設備があると安心です。また、ご家族やご自身が眠り続けるお墓ですから、墓地の美しさなどにも目を向けるようにしましょう。加えて、水道が近くに設置されているかなど、お参りしやすい設備が整っていることも確認しておきたい項目のひとつです。

予算に合わせて費用・価格を確認する

希望通りの墓地や霊園が見つかったら、費用が予算内に収まっていることを確認します。お墓は、墓地の面積・使用する石材の量・お墓を建てる立地などによって大きく変動しますので、十分に確認するようにしましょう。

自分に合った石材店を選ぶ

墓地が決まったら、次は石材店を選定し、墓石建立の打ち合わせを開始します。

石材店を選ぶ際のポイントは、要望や状況をしっかりと聞いた上で、意向を汲み取った提案をしてくれるかどうかです。ささいな不明点でも遠慮せずに質問をしてみて、わかりやすく説明をしてくれる石材店を選びましょう。

なお、霊園によっては石材店が指定されている場合もあります。その際には、霊園の指示に従うようにしましょう。

注意点

お墓の選び方と探し方で後悔しないための注意点として、下記3点を提案します。

  • 何かを決める際にはひとりで決めず、必ず家族に相談する
  • 一ヶ所だけで決めず、複数のお墓を比較する
  • 不安な場合は、家族以外の有識者や第三者の意見を仰ぐ

お墓を選ぶということは、ほとんどの方が初めて経験することです。小さな疑問や不安の解消のためには、多角的な視点と比較検討が有効といえます。

家族や有識者の言葉に耳を傾け、気になる霊園や寺院には実際に足を運ぶようにし、悔いのない納得のいくお墓を見つけてください。

お墓の建て方

お墓の建て方

ここからは実際にお墓を建てる場合、どのような書類が必要で、どのような流れになるのか、順を追って解説します。また、建立後の修理や作り直し、お墓の引っ越しなどについても解説していますので、参考にしてください。

お墓を建てるのに必要な書類

お墓を建てる際に必要になる書類は、以下の3点になります。

  • 埋葬許可証
  • 墓地使用許可証
  • 工事届

それぞれ解説します。

埋葬許可証

埋葬許可証とは、故人の死亡届を管轄の市区町村役場に提出した際に発行される「火葬許可書」に、火葬後の証明印が押された書類になります。

埋葬許可証には故人の名前や住所が記載されているため、埋葬されるご遺骨の身分証明書になります。埋葬許可証は、お墓に納骨する際に、墓地の管理者へ必ず提出しなければいけない書類です。

墓地使用許可証

墓地使用許可証とは、施設によっては「永代使用書」とも呼ばれる、寺院・霊園側から発行される証明書です。墓石建立工事を行う際には、その墓地を契約した者がお墓を建てているのだと寺院・霊園側に証明できるよう、墓地使用許可証が必要になります。

工事届

工事届とは、工事を行う石材業者から発行され、寺院・霊園側に届け出るための書類です。いつ、どんな業者が施設に出入りし、どの区画にどのようなお墓を建てるのかが記載されています。特に、不特定多数の石材業者が出入りする公営墓地では、必ず必要になります。

なお、工事をする指定石材業者が決まっている民営墓地の場合は必要ない場合もありますが、事前に確認するようにしましょう。

お墓を建てる流れ

お墓を建立するときの流れは、次の4ステップになります。

  • ステップ1お墓の土地を決める
    お墓を建立する場合、墓地をお持ちでない方は、お墓を建てる場所が必要です。
  • ステップ2石材店で墓石を購入する
    お墓を建立する土地が決まったら、次は石材店で墓石を購入します。
  • ステップ3入れる文字を指定し施工
    墓石のデザイン、入れる文字や文字の書体の決定し段階で、施工に入ります。
  • ステップ4開眼供養と納骨
    開眼供養をしてもらうことで、お墓は初めて「お墓」となります。

一つずつ、詳しく解説していきます。

お墓の土地を決める

お墓を建立する場合、墓地をお持ちでない方は、お墓を建てる場所が必要です。

墓地には公営・民営・寺院墓地など様々なタイプがあります。たくさんの情報を集め、実際に足を運び、場所が決まったら契約内容と使用規定をよく確認した上で購入の契約を結びましょう。

向き

お墓には吉相墓という言葉があり、お墓に吉相をもたらすためには、お墓の正面を東向き・南東向き・南向きのいずれかにすると良いとされています。お墓の正面が東から南に向いていることで、朝日を一番先に正面から受けられるため、家運隆盛を招き健康で明るい家庭に恵まれると考えられています。

石材店で墓石を購入する

お墓を建立する土地が決まったら、次は石材店で墓石を購入します。

お墓は何代にもわたって子孫に受け継がれていくものです。そのため、硬度が高く、風化しにくい石を選ぶことが大切です。風化作用に強く、磨くと光沢が出る素材として良く墓石に用いられている石材には、花崗岩・安山岩・閃緑岩・班れい岩などがあります。

戒名

戒名とは、本来出家した人が仏教戒律を守るという意味で師からもらう名前です。しかし、日本での戒名の意味合いは本来の意味とは異なり、亡くなった後で僧侶から故人に与えられる名称として使われています。戒名を授かることで、故人がやすらかに成仏できると信じられていたのです。そのため、墓石に戒名を刻むのは、故人が安心して極楽浄土へ行けるようにするためと考えられています。とはいえ、墓石に戒名を刻まなくてはいけないという決まりはありません。事前の家族会議の際に取り上げ、ご家族や親戚の意見も併せて考慮するようにしましょう。

家紋

家紋とは、その家に代々伝わる紋章のことです。お墓に家紋を入れるかどうかは、お墓を建てる人が自由に決めることができます。かつては身分や威厳の誇示として使われていた家紋ですが、身分制度がなくなった現代では、家紋はあまり意味がないようです。しかし、家紋はご先祖様から続く家系のシンボルでもあります。そのため、家紋は墓石にとって必須の情報ではありませんが、こちらも事前の家族会議の際に取り上げ、ご家族や親戚の意見も併せて考慮するようにしましょう。

入れる文字を指定し施工

墓石のデザイン、入れる文字や文字の書体の決定し段階で、施工に入ります。石材店による墓石工事は、主に3回に分けて行われます。

基礎工事

墓地の地盤を固め、鉄筋を入れてコンクリートで基礎作りが行われます。ご遺骨を納めるカロート部分は、ご遺骨が土に還るようにするため、底部を固めないようにします。

外柵工事

墓地の四方を囲む外柵を据え付け、併せてご遺骨を納めるためのカロートを設置します。

墓石建立

最後に墓石を据え付け、石碑やその他の付属品も整え、玉砂利を敷き詰めて完成です。

開眼供養と納骨

墓石が完成しても、それはまだ「お墓」ではありません。開眼供養をしてもらうことで、お墓は初めて「お墓」となります。

開眼供養とは、お墓を新しく購入した際に行われる法要のことです。お性根入れ、あるいは魂入れなどとも呼び、開眼供養をおこなうことでただの石である墓石のなかに、故人の魂を宿すことができます。

開眼供養と納骨が、お墓建立の最後のステップになります。

お墓の構造

納骨の際には、墓石を動かして、お墓の内部にあるカロートと呼ばれるところにご遺骨を納めます。地域によって、骨壺のまま納めるケースと、骨壺からご遺骨を取り出して土に還すケースがあります。

お布施

開眼供養のお布施の相場は、1万円~5万円程度です。

お墓を建てることは慶事となるため、紅白の結び切りの水引で熨斗がないタイプの金封を用意します。袋の右肩に「開眼供養」と書き、中央の表書きには「御布施」と記入します。

お墓の建て替え

お墓の建て替え

つづいては、お墓を建て終わった後の修理や作り直し、あるいは既にあるお墓の引越しなどについてご案内します。

ここで忘れてはいけないのが、「閉眼供養」という儀式です。

閉眼供養とは、お墓の建立時に行った開眼供養と対になる法要のことです。お墓を移動する際にはもちろんですが、同じ場所で修理や作り直しをする場合であっても、「魂抜き」あるいは「開眼戻し」とも称される儀式を行い、墓石をただの石に戻してから作業を始めます。

さらに、石材店の作業が終わった後には、再度開眼供養をおこなう必要がありますので、お墓の建て替えの際には、ご住職との日程調整も大切です。

加えて、2回の法要にはそれぞれにお布施と、場合によってはお車代も用意する必要があります。お布施とお車代の相場は、お布施が1万円~5万円くらい、お車代は5千円~1万くらいになります。

お墓のリフォーム

お墓のリフォームとは、元々ある墓石をきれいな状態へ復旧させることをいいます。

「古くからの和型墓石を洋型墓石にしたい」あるいは「地面を玉砂利にして雑草を防ぎたい」などの大がかりなものから、「通常のお掃除では落ちなくなった黒ずみやカビなどをキレイにしたい」といった手軽なものまで、お墓のリフォームにはさまざまな事例があります。

内容によっては個人でリフォームをすることも可能ですが、石材店にお任せしたほうが安心です。

修理

墓石の修理にかかる費用は、破損の度合いや状況によって変わります。よくある修理内容とおおよその相場について、一覧表で紹介します。

修理内容 費用相場
目地の割れの修理 3万円~5万円程度
ひび割れの修理 3万円~5万円程度
墓石のずれの修理 3万円~10万円程度
傾いた墓石の修理 100万円~200万円程度
倒れた墓石の修理 30万円~100万円程度
墓石の交換 40万円以上

作り直し

あまりにお墓の状態が悪い場合には、リフォームでは直せなくなり、作り直しを検討することになります。作り直しは100万円以上の金額がかかることが多くなりますので、お墓の異変に気づいたら、早めに石材店に相談するようにしましょう。

お墓の引越し(改葬)

お墓のお引越しにあたる改葬は、ご遺骨を取り出して移動するだけでなく、改葬許可証の手続きや現在のお墓の墓じまいなど、手順を踏む必要があります。また、お墓の引越しは墓埋法という法律で定められているため、必要書類の手続きは必ず行わなければなりません。

お墓を改葬する際に準備する、基本的な書類を一覧表にまとめましたので、ご参照ください。

お墓を改葬する際に準備する書類
改葬許可証 各自治体が発行する書類
受入許可証 新しい納骨先から入手する書類(改葬許可証発行に必要な書類)
埋蔵証明書 現在の納骨先から入手する書類(改葬許可証発行に必要な書類)
改葬許可申請書 各自治体から入手する書類(改葬許可証発行に必要な書類)

改葬の行政手続きは、ご遺骨が埋葬されている状況によって異なるため、各地方自治体の窓口などで相談することをおすすめします。

費用

改葬の費用は、お墓の立地やご遺骨の数、新しい納骨先によって費用が大きく変動します。費用相場は、元あるお墓の撤去費用や新しいお墓にかかる費用も含めて、100万円~250万円が目安になります。

お墓の撤去方法

墓石を撤去するためには、「墓じまい」が必要になります。墓じまいとは、墓埋法という法律で定められている手続きとなり、今あるお墓を撤去して新しく別の方法で供養することを指し、基本的には改葬手続きと同じになります。

お墓の撤去工事は石材店に依頼し、工事前に前述の「閉眼供養」を済ませておくようにしましょう。お墓のあった土地は更地にしてから、寺院や霊園に返却します。

お墓をまとめる(合祀)

さまざまな理由から、お参りするお墓が複数に分かれている場合があります。しかし、少子高齢化の影響もあり、複数のお墓の管理は年々難しくなっているのが現状です。その場合、複数あるお墓をひとつにまとめる「寄せ墓」と呼ばれる方法があります。

お墓をひとつにまとめるための手順は、下記の流れになります。

  1. 既存のお墓を確認
  2. どのお墓にまとめるか決める
  3. 合祀する

合祀とは、骨壺からご遺骨を取り出して埋葬する方法になります。お墓をひとつにまとめた場合、骨壺が納骨スペースに入りきらないことが少なくありません。そのため、一般的には合祀という埋葬方法が取られることが多くなります。

なお、既に所有しているお墓にご遺骨のみを移す場合でも、新しくお墓を建立しご遺骨を納める場合でも、お墓の引越しと同じ手続きが必要になります。

費用

お墓をひとつにまとめる場合考えられる費用は、使わなくなったお墓の撤去費用・ご遺骨を新たに供養する費用・寺院墓地を撤去する場合は離檀料・開眼供養と閉眼供養のためのお布施などがあります。元々あるお墓に納める場合はリフォーム代程度で済みますが、新しくお墓を建立する場合には、100万円以上が必要となります。

必ず必要となるお墓の撤去費用の相場は、1基18万円~30万円程度です。

お墓に関するよくある質問

Q跡継ぎがいない場合もお墓を作るべきですか?
Aお墓の跡継ぎがいないからと、お墓の建立を躊躇する方は少なくありません。しかし、故人をご供養する場所がないのは寂しいものです。少子高齢化や核家族化が進む近年は、お墓の承継者がいなくても安心してお墓を建立できる仕組みも広まっています。具体的には、合祀墓・期限付き墓・永代供養墓などがありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
Qペットと一緒に入れるお墓はありますか?
A少し前までは、ペットと飼い主さんが一緒に入れるお墓は、ペット霊園にしかありませんでした。しかし、比較的新しい霊園では、ペットと一緒に入れるお墓を設けている施設もあります。また、家族単位で申し込めるタイプの永代供養墓の中には、ペットと一緒に入れるものもあり、ペットが先に亡くなった場合ペットだけを先に埋葬することも可能です。
Qお墓はどの向きに建てるのが良いですか?
Aお墓には吉相墓という言葉があり、お墓に吉相をもたらすためには、お墓の正面を東向き・南東向き・南向きのいずれかにすると良いとされています。お墓の正面が東から南に向いていることで、朝日を一番先に正面から受けられるため、家運隆盛を招き健康で明るい家庭に恵まれると考えられています。
Q自宅など好きな場所に遺骨を埋めても良いですか?
Aご遺骨を自宅で保管することに法律上の問題はありませんが、日本の「墓埋法」では、行政が許可した墓地以外にご遺骨を勝手に埋葬するのは禁じられています。そのため、身近な場所で供養したいからといって、ご遺骨をご自宅の庭に埋めるのは法律違反となります。
Q1つのお墓に何人まで納骨することができますか?
Aカロートの大きさなど物理的な制約はありますが、お墓に納骨する際の法律として定められている定員はありません。
Q生前に購入しても問題ありませんか?
Aお墓を生前に購入することを寿陵(じゅりょう)といい、長生きにつながる大変縁起の良いこととされています。また、お墓や納骨堂を生前購入することは、相続税の節税対策にもなります。

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