永代供養に管理費は必要?納骨堂の管理費はどうなるの?
ご遺骨の供養・管理を、永代にわたって引き受けてくれる永代供養ですが、管理費が必要かどうかはご存知でしょうか。
通常、故人を墓地に埋葬し、管理をお願いするためには、寺院や霊園に管理費を支払う必要があります。屋内に設備を整えている納骨堂などは、維持費も必要です。しかし、永代にわたる供養・管理を最初に契約している永代供養に、管理費は必要なのか気になるところです。
そこでこの記事では、永代供養の管理費について、以下の項目にわけて詳しく解説していきます。
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ぜひ最後までご覧ください。
永代供養とは?
永代供養とは、お墓の管理や供養の方法を指す言葉で、お墓そのものは永代供養墓などと表現されます。寺院や霊園に永代供養料を納めたうえでご遺骨をお預けし、永代にわたる供養や管理をお任せする埋葬方法です。供養や管理の仕方に決まりはなく、寺院や霊園によって特徴があります。
永代供養での管理費について
お墓の管理費は、通常のお墓であっても永代供養であっても、意味は変わりません。文字通り、墓地の管理に使用される費用になります。
「永代供養」と「永代管理」の違い
「永代供養」は、前述したとおり、寺院や霊園などが管理・供養を行うことです。
対して「永代管理」とは、管理料を一括で前払いする制度を指します。管理料は、通常年間管理費として1年に1度支払われますが、永代管理料は数十年分を前納する形になります。墓地を購入した際に一括して納めることで、その後の支払いの必要がなくなるという制度です。
「永代使用料」と「管理費」の違い
「永代使用料」とは、墓地を使用するための権利に支払われるお金です。
対して「管理費」とは、共有施設(通路・駐車場等)の維持管理や施設内の水道光熱費、ごみの処理などに使われます。
永代供養で管理費は必要?
通常のお墓には必要な管理費は、永代供養ではどのように処理されるのか、詳しく解説します。
基本的に管理費はかかりません
基本的な考え方として、永代供養における管理費は、初回に一括で支払う永代供養料に含まれます。そのため、永代供養における年間管理費などの支払いは、基本的に必要ありません。
一部「維持費」が必要な寺院・霊園もあり
永代供養に管理費は基本的に必要ありませんが、経年劣化による建物の修繕や補修が必要になる場合、あるいは災害などによる破損や汚れが生じた場合は、維持費や管理費として徴収されることもあります。
納骨堂の「永代使用料」と「管理費」について
永代供養における年間管理費の支払いは、基本的に必要ありません。しかし、納骨堂においては、契約時に初期費用を支払ったあとも、管理維持するための費用が毎年発生する場合があります。
ここからは納骨堂の「永代使用料」と「管理費」について、詳しく解説します。
費用は「永代使用料」と「管理費」の金額が大きい
納骨堂の費用内訳は、「永代使用料」と「管理費」とに分けられます。納骨堂を使用する権利でもある「永代使用料」は、初期費用として一括で支払われます。「管理費」は、納骨堂の運営元へ支払う、年間費用のことです。
こちらは、契約期間が決まっていない個別型納骨堂に対して、区画を使用し続ける限り年間1万円~2万円の支払いが必要になります。
管理費が必要なケース
年間管理費が必要なケースは、契約期間を決めていない個別型納骨堂です。管理費を支払い続ける限り、個別のスペースを使用することができます。
管理費が不要なケース
年間管理費が不要なケースは、契約期間が決まっている個別型納骨堂と、個別のスペースを設けていない合同納骨堂のふたつです。
個別型納骨堂でも、個別のスペースの使用期限を33年や50年などに定めた場合、使用期間分の年間管理費を一括前納できます。また、ほとんどの合同納骨堂は個別のスペースがないため、個々の管理費は必要ありません。
分割払いは可能?
初期費用が安価な納骨堂や昔ながらの寺院では、分割払いが難しい場合もあります。
しかし、都心の比較的新しい納骨堂や高価な納骨堂では、納骨堂独自のローンを利用できる施設もあります。また、銀行を利用した「メモリアルローン」やカードローンの「多目的ローン」なども利用可能です。
納骨堂の管理費用を支払うのは誰?契約者が亡くなった場合はどうする?
納骨堂の管理費用の支払いは、基本的にお墓の購入者が支払うことになります。購入者が亡くなった場合は、家族や親族へ管理の継続の可否について確認作業が行われます。
管理料が未納になっても納骨堂は困らない
多くの納骨堂では、管理費が未納となった場合、自動的に合祀とするシステムを採用しています。合祀とは、他の人の遺骨とまとめて供養することをいい、契約者には購入する前にその趣旨を伝えています。
そのため、たとえ管理費が未納になっても、合祀されることで空いた個別のスペースで新しい契約を結べるので、納骨堂側は経営を維持することができるのです。
まとめ
さまざまな事情からお墓の管理が難しい方にとって、年間管理費がかからない永代供養はおすすめの埋葬方法です。しかし、同じ永代供養でも、納骨堂は年間管理費がかかる場合とかからない場合があります。
本記事を参考に、永代供養に関する情報を少しでも多く知っていただき、将来の選択の一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。