ご遺骨を郵送する永代供養?「送骨」の基本を徹底解説!

お墓の管理やご遺骨の供養を寺院・霊園にお任せできる永代供養は、核家族化が進む近年、選ばれる方が増えています。中には、ご遺骨を郵送して永代供養を依頼できる寺院・霊園もあります。

ご遺骨を郵送することは「送骨」といい、受け付けている寺院・霊園のほとんどは「送骨キット」などを用意し対応している、正式な供養方法です。遠方まで足を運ぶ必要のない「送骨」は、忙しい現代人にとって、気になる埋葬方法のひとつではないでしょうか。

しかし、ご遺骨を荷物のように送ることに不安を感じる方も少なくありません。

そこでこの記事では、ご遺骨を郵送する永代供養について、以下の項目にわけて詳しく解説していきます。

  1. 永代供養とは?
  2. ご遺骨を郵送する永代供養について
  3. 「送骨」はどんな方に利用されている?
  4. 「送骨」の基本的な流れ
  5. 「送骨」による永代供養の費用

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永代供養とは?

永代供養とは、ご遺骨の供養をはじめとして、お墓の維持・管理まで寺院や霊園にお任せできる埋葬方法です。

お墓は元来、子供や孫へと受け継いでいくものでしたが、永代供養はお墓の継承者を決める必要がありません。また、頻繁なお墓参りや年忌法要の心配もいりません。

比較的新しい様式に分類される永代供養を行なう寺院や霊園は、都市圏だけでなく全国各地にあり、供養や管理の仕方は寺院や霊園によって異なります。

ご遺骨を郵送する永代供養について

ご遺骨を送付することそのものに、抵抗があるという方は少なくないことと思われます。ですが、ご遺骨を郵送することは「送骨(そうこつ)」という名称の有る、正式な納骨方法です。

「送骨」とは、単にご遺骨を送ることではなく「ご遺骨を送付し納骨する」までの、一連の作業をあらわします。ここからは、お墓を探す際のひとつの選択肢として、「送骨」について解説します。

ご遺骨を郵送しても問題ない?

ご遺骨を郵便物として送るのは、法律に触れるのではないかと思われる方もいらっしゃることと思われます。しかし、ご安心ください。ご遺骨を郵送することは合法であり、骨壺については通常の荷物と同じ扱いで問題はありません。

ご遺骨の取り扱いで違法になるのは、粉砕していないご遺骨を空き地や山などに捨てた場合などです。ただしこれは、人骨を粉砕せずに許可を得ていない私有地に捨てたことが問題になっているだけです。骨壺に入れて郵送するだけなら、何の罪にもなりません。

「送骨」は日本郵便のみが対応可能

ご遺骨を郵送することに問題はありませんが、ご遺骨を配達してくれる配達業者は、国内で唯一、日本郵便だけです。ヤマト運輸や佐川急便など、国内の宅配業者のほとんどは「紛失時の責任が取れない」との理由から、ご遺骨の配達は受け付けていません。

そんな中、日本郵便のゆうパックだけは「運送に適した状態であれば拒絶はしない」としているため、送骨にはゆうパックが利用されています。

日本郵便(ゆうパック)での送付について

ご遺骨を郵送する際の諸手続きについて解説します。通常の荷物とほぼ変わりありませんが、補償の部分だけは注意が必要です。

発送場所
一般の荷物と同じように、郵便局の窓口のほか、コンビニなどの取扱店からの発送が可能です。また、集荷サービスも利用できます。
料金
通常のゆうパックの料金と同じく、重さ・サイズ・距離によって金額が決まります。
日時や時間帯の指定
運送中の補償について
運送中の補償について
ゆうパックには30万円までの損害要償額が付与されています。また、料金に370円上乗せすることで、損害要償額を50万円までにするセキュリティサービスもあります。 しかし、補償されるのは、あくまでも実損分のみです。
船便や空輸は可能?
ゆうパックのサービスに船便・空輸の選択はありませんが、ご遺骨を空輸・船便で運ぶことは可能です。

「送骨」はどんな方に利用されている?

送骨を選択する方たちは、主にどんな理由からご遺骨を郵送するのでしょうか。実際の例を参考に、主なケースを紹介します。

お墓参りが難しい方

先祖代々のお墓が遠方にあったり、お墓を継承した方が高齢になったりなど、年齢や距離的な問題から、お墓参りをすることが難しくなった方々に送骨は選ばれています。

送骨を利用することで、ご遺骨を持参し現地まで足を運べない方も、近場の寺院・霊園にご遺骨を移動したり、永代供養に切り替えたりできます。

お墓を購入する余裕がない方

ご遺骨を郵送して永代供養をお願いする場合、そのほとんどは、新たにお墓を建てる必要がありません。そのため、経済的に余裕がないという理由から、送骨を選択する方もいらっしゃいます。

ご自身や家族を無縁仏にしたくない方

お墓の後継者が不在な場合、お墓があったとしても無縁仏になってしまう可能性があります。そのため、ご自身や家族を無縁仏にしたくないと考える方たちにも、送骨による永代供養は選ばれています。

先祖代々のお墓を墓じまいした方

さまざまな理由から、先祖代々のお墓を墓じまいし、改装する際にも送骨は利用されています。

先祖代々のお墓には、複数のご遺骨が納められているため、たくさんのご遺骨を一度に運ぶ必要があります。ご自身で運ぶ手段がある方は問題ありませんが、運ぶのが難しい場合、送骨なら安心してご遺骨を任せることができるからです。

「送骨」の基本的な流れ

送骨について、納骨までの基本的な流れを紹介します。

ステップ1

永代供養の方法や依頼先の選定

永代供養先や永代供養方法を選定し、希望の寺院・霊園が送骨を受け付けているのかを確認します。

ステップ2

申し込み

送骨を受け付けている場合、申し込みをすると郵送に必要な梱包材一式「送骨キット」が自宅に送られてきます。もしも「送骨キット」が用意されていない場合は、下記「送骨キットが用意されていない場合」をご参照ください。

ステップ3

梱包し郵送

「送骨キット」には手順書が添付されていますので、確認しながら梱包していきます。 送り状の届け先や依頼主の欄は通常通り記入し、郵便局や取扱店窓口に直接持ち込むか、集荷サービスを利用し送付します。品名の欄には「遺骨」と記載し、「ワレモノ」での取り扱いを明記すると安心です。 また、送付の際にはご遺骨のほかに、送付先の寺院・霊園から指定された書類も同梱します。

一般的に必要とされる書類

  1. 納骨申込書:送付先の寺院・霊園が用意する申込書に、必要事項を記入します。
  2. 埋葬許可証:埋葬許可証は、死亡届を出した際に取得する火葬許可証に、火葬場の証明印(火葬済印)が押印された証書になります。
  3. 改葬許可証:既に納骨されているご遺骨を送骨する際には、現在の納骨先がある自治体が発行する改葬許可証が必要になります。
  4. 本人確認書類:申し込む方の住民票の原本あるいはコピー、免許証のコピーなどが必要になります。
ステップ4

納骨

ご遺骨が到着すると、ほとんどの寺院・霊園では、ご遺骨が到着した時点で届いたことを報告してくれます。その後、ご依頼にそった納骨方法でご供養が行われます。

送骨キットが用意されていない場合

送骨キットが用意されていない場合の、梱包について紹介します。

ステップ1

ゆうパックで骨壺を送るために必要な資材の準備

・木箱…骨壺が入る大きさの四角い木箱
・段ボール箱…上記の木箱が入る大きさの段ボール箱
・緩衝材や梱包材…エアパッキンやタオルなどのクッションになるものとガムテープ

ステップ2

骨壺の状態を確認

骨壺は中には、結露によって水が溜まっている可能性があります。念のため、蓋を開けて確認しましょう。もしも濡れている場合には、風通しのよい所で乾かしてから梱包します。

ステップ3

骨壺の梱包準備

ご遺骨がこぼれてしまわないように、骨壺の蓋をしっかりと固定します。ロックがかからない蓋の場合は、テープなどで固定するか、骨壺全体をビニール袋でくるんでしまいましょう。また、結び目を固く縛ばるなら、風呂敷のような布で包んでも良いでしょう。

ステップ4

骨壺を木箱に入れる

蓋を固定した骨壺と必要書類を木箱に入れ、隙間を緩衝材で埋めます。木の蓋を閉じたあとは、テープなどで固定します。

ステップ5

木箱を段ボール箱に入れる

最後に、段ボール箱の底に布やタオルを敷き、木箱を乗せ、段ボール箱の中で木箱が動いてしまわないように緩衝材を詰め込みます。木箱の上にもエアパッキンなどを被せ、段ボールの蓋をガムテープで閉じたら完成です。

「送骨」による永代供養の費用

送骨には主に、「寺院」「NPO法人」「仲介業者」の3つの受付先があります。送骨する先は寺院・霊園などになりますが、送付までの手続きや費用内訳に違いがあります。

寺院への「送骨」

寺院が直接受け付けている場合、ご遺骨を送付する際の送料が別途必要な場合がほとんどです。また、寺院によってはお布施が必要になったり、送骨キットの送料や代引き手数料がかかることもあります。

費用の目安は、永代供養料および納骨費用を含めて約3万円~が相場です。

NPO法人が仲介する「送骨」

NPO法人が仲介している場合、送骨先の選定から送骨キットの手配まで、NPO法人が請け負うことが多くなります。別途費用は必要になりますが、NPO法人のスタッフがご遺骨を自宅まで受け取りに来てくれるサービスもあります。また、ご遺骨を送付する際の送料は寺院同様、別途必要となりますが、送料以外の負担はありません。

費用の目安は、合祀墓への永代供養で約3万円~になります。

民間の仲介業者による「送骨」

民間の業者が送骨の手続きを仲介している場合、あらかじめ選定された寺院・霊園からご自身が選択し、申し込みます。仲介業者によっては、送骨キットの費用はもちろん、ご遺骨を送付する際の送料まで契約金に含まれていることもあります。

費用の目安は約2万円~5万円程度です。

まとめ

ご遺骨の郵送による永代供養は「送骨」と呼ばれ、全国各地で信頼できる寺院・霊園が受け付けています。

お墓を検討する際に、費用や後継者を理由に永代供養を選択する場合、「ご遺骨は郵送できる」ということを理解しているだけで、選択肢が広がります。

この記事を参考に、送骨の仕組みや流れを把握し、より満足できるご供養方法をご選択いただけたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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