永代供養の樹木葬とは?気になる費用や購入の流れを徹底解説!

永代供養や樹木葬という言葉が、一般に知れ渡るようになったのは最近です。この記事を読もうと思われている方も、詳しくご存知でない方が多いことと思われます。

樹木葬は、墓石ではなく樹木や草花を墓標とした、自然のなかで眠りたいと願う自然志向の方々から注目を集めている埋葬方法です。加えて、樹木葬の多くは、ご遺骨の管理と供養を永代にわたってお願いできる永代供養のひとつでもあるため、お墓の後継者問題に悩む方にとっても気になる葬送方法なのではないでしょうか。

そこでこの記事では、永代供養の樹木葬について、以下の項目にわけて詳しく解説していきます。

  1. 永代供養とは?
  2. 樹木葬とは?
  3. 永代供養の樹木葬が注目される3つの理由
  4. 樹木葬、2つの形態
  5. 樹木葬、3つの埋葬方法
  6. 樹木葬、費用相場と内訳
  7. 樹木葬、メリットとデメリット
  8. 樹木葬、手続きや納骨までの5つのステップ

1906年(明治39年)創業の仏壇・仏具専門店「ぶつえいどう」がご案内します。ぜひ最後までご覧ください。

永代供養とは?

永代供養とは、ご遺族や子孫に代わり、寺院や霊園がご遺骨を永代にわたって供養・管理することをいいます。

お墓の承継を前提としていないため、当初は後継ぎがいない方や身寄りがない方々の供養方法として用いられてきました。しかし近年は、子供や残された家族にお墓の負担をかけたくない、あるいはお墓に費用をかけたくないと考える方などからも選ばれています。

樹木葬とは?

ここからは樹木葬の特徴について、ご紹介します。

墓石の代わりに樹木をシンボルとしたお墓

樹木葬とは、墓地の区域内に植えた樹木や草花を墓標とした葬送です。樹木をシンボルツリーとしその周辺に納骨するタイプ以外に、草花や芝生を敷き詰めたガーデンタイプもあります。

また、個別墓・集合墓・合祀墓などの種類があり、個別墓であっても33回忌や50回忌などの期日を設け、合祀とする場合が多くなります。

永代供養の形式が多い

樹木葬の多くは永代供養を採用しているため、後継ぎの不安や、後の世代に負担をかける心配がありません。ただし、中には永代供養以外のお墓もありますので、事前確認は必須です。

シンボルツリーによく使用される植物

シンボルツリーは、樹木葬において重要な意味を持つものです。

しかし、樹木の持ち込みを許可している施設は少ないため、樹木にこだわりがある場合は、事前に相談するようにしましょう。また、いくつかの候補から樹木を選択できる施設はありますが、シンボルツリーを選べるのは個別型の場合のみになります。

樹木
シンボルツリーとしてよく使用されているのは、桜やハナミズキのように低木で花が咲くタイプです。また、「ご神木」として信仰の対象となることもあるクスノキも人気があります。
ガーデンタイプの墓域では、華やかなバラがよく用いられています。また、「家族愛」を花言葉に持つサルビアや、開花期間が長いヒャクニチソウなども選ばれています。

永代供養の樹木葬が注目される3つの理由

樹木葬は近年、霊園だけでなく寺院でも導入が進んでいます。なぜ注目されているのか、理由を3つに絞って解説します。

継承者の心配がない

少子高齢化や未婚率の増加、さらには故郷を離れて暮らす方が増えた昨今、代々にわたるお墓を維持していくことが困難になっています。その問題の受け皿として注目されているのが、永代供養です。

永代供養の樹木葬は、ご遺骨の管理を寺院・霊園が行うため、跡継ぎがいない方でも安心して供養をお任せできます。

墓石代がかからない

樹木葬の最大の特徴でもある、墓石を必要としない利点は、初期費用を抑えるだけではありません。

お墓を新しく建立する場合、墓地の取得や墓石の購入などで、どんなに安く抑えても150万円近くの初期費用がかかります。さらには、将来的に墓じまいが必要になった際にも、数十万円の費用が必要となります。また、寺院墓地であれば、法要のお布施や檀家負担金などが必要となるケースも少なくありません。

樹木葬は、これらの費用が不要となる場合が多いため、トータルで考えてもリーズナブルといえます。

環境にやさしい埋葬方法

環境問題への関心の高まりやエコ志向といった現代特有のニーズも、樹木葬が注目を集める要因です。

後述する里山型の樹木葬は、もともとある山林の形態を利用したタイプが多く、無理な開墾を必要としません。また、ご遺骨を埋葬するたびに植樹する樹木葬もあることから、環境保全や都心の緑地化、さらには里山の再生にもつながると考えられています。

樹木葬、2つの形態

樹木葬には、大きく分けて2つのタイプがあります。それが里山型と霊園型(都市型)と呼ばれるものです。この2つの違いについて、見てみましましょう。

里山型の特徴

里山型の樹木葬は、法律で墓地として認められた里山に、ご遺骨を埋葬する方法です。

申し込み者ごとにひとつの区画を割り振り、ご遺骨を納めた後、墓石の代わりに樹木や草花を植えます。また、自然回帰志向の観点から、ご遺骨を納めるためのカロートや礼拝の対象とする石碑・石板などの構造物を用いらないケースが多くなります。

里山型の樹木葬は広大な土地が必要なため、地方や郊外にあることが多く、アクセス環境は決して良いとは言えません。しかし、自然環境保護と故人が願う自然回帰を叶える埋葬方法として、希望者は増加の傾向にあります。

霊園型(都市型)の特徴

霊園型の樹木葬は、施設内に庭園のような樹木葬用の区画を設け、ご遺骨を埋葬する方法です。

里山型では極力構造物を用いず大自然に還す形で埋葬しましたが、霊園型はカロートの中に納骨する場合もあります。埋葬方法も利用者のニーズに合わせ、個別型・集合型・合祀型など、異なるスタイルから選択可能です。

霊園型の樹木葬は都心部でも設置できるため、里山型よりもアクセスが良く、お参りしやすい環境にあります。

樹木葬、3つの埋葬方法

前章でも触れた、樹木葬に用いられる3つの埋葬方法について、詳しく解説します。

個別型(個別のシンボル、個別の埋葬)

個別型は、区画割りされた墓所に個別のシンボルを設け、個別に埋葬します。ご遺骨は骨壺のままカロートに納骨することが多くなりますが、ご遺骨をパウダー状にし、木綿等の骨袋や専用の小さな容器に移し替える場合もあります。

集合墓(シンボル共有、ご遺骨は分けて埋葬)

集合型は、シンボルを共有し、個別のカロートの中に納骨します。ご遺骨は、骨壺や骨袋などに入ったままですので、他の方のご遺骨と混ざってしまうことはありません。

合祀型(シンボル共有、骨壺から出して埋葬)

合祀型は、シンボルを共有し、ご遺骨を骨壺から取り出して埋葬する方法です。リーズナブルに利用することができますが、他の方のご遺骨と混ざってしまうため、一度埋葬したご遺骨を取り出すことは不可能となります。

樹木葬、費用相場と内訳

樹木葬の費用相場は、埋葬方法や条件、寺院・霊園など運営団体によっても変わりますが、平均的な相場は30万円~70万円程度が目安になります。

里山型と霊園型(合祀・集合・個別)、それぞれタイプ別の一般的な価格相場と、費用内訳は下記一覧表をご参照ください。

タイプ 価格相場 費用内訳
里山型 5~100万円 カロートなどの建造物を用いないためリーズナブルな印象がありますが、区画を個別に取得する永代使用料が必要な場合もあります。
霊園型(合祀) 5~20万円 シンボルツリーも埋葬地も多くの方と共有するため、最もリーズナブルです。
霊園型(集合) 15~60万円 シンボルツリーは共有ですが、埋葬地を個別に取得するほか、カロートの費用も必要になります。
霊園型(個別) 30~150万円 埋葬地やカロートの費用のほか、シンボルツリーの植樹も必要となるため、最も高価になります。

一般的なお墓よりリーズナブルではありますが、基本的に1名あたりの価格です。そのため、埋葬する人数が増えると割高になるケースもありますので、家族で申し込む際には合計額をチェックするようにしましょう。

樹木葬、メリットとデメリット

ここからは樹木葬のメリットと、気をつけたいデメリットについて紹介します。

メリット

お墓の管理の心配がない

樹木葬の管理は、寺院・霊園など墓地側で行ってくれるのが一般的です。そのため、跡継ぎがいない方や頻繁にお参りに行けないという方でも心配ありません。

費用を抑えられる場合が多い

樹木葬は、埋葬場所やオプションによって変動はありますが、それらを踏まえても費用を抑えることが可能です。

環境にやさしいエコ志向

樹木葬は、遺骨を埋葬するたびに植樹をするタイプなどもあるため、霊園型であれば都心部の緑地化に貢献できます。また、里山型においては植樹だけでなく、土地を無理に切り開く必要がないという利点も加えて、環境保全や山林の再生につながると考えられています。

宗旨・宗派を問われないことが多い

コンセプトが自然に還ることであるため、宗旨・宗派を問わずに埋葬できるところが多くなります。

デメリット

改葬ができない場合もある

合祀型の樹木葬は、ご遺骨を複数の方とまとめて埋葬しているため、後から取り出すことはできません。また、個別埋葬であっても、ご遺骨が骨壺から出されて埋葬された場合は同様です。さらに、当初は個別埋葬の形式をとっていても、期日を設け合祀とする場合が多くなるため、埋葬後の改装には対応できない場合もあります。

承継できないお墓が多い

樹木葬は一代限りのお墓が多く、おひとり様、もしくはご夫婦という単位で申し込みます。また、経年変化が不可避となる自然葬でもあるため、子々孫々と引き継いでいくことは難しいといえます。 里山型などはアクセスが不便

里山型などはアクセスが不便

里山型の樹木葬は、墓地からご遺骨が埋葬してある地点まで、長時間歩かなくてはいけないこともあります。また、バス停や駅から遠い場所にあることも多く、アクセスは良好とはいえません。

手入れが必要になる場合もある

もともとある自然の景観を活かした里山型の樹木葬では、ご遺骨を埋葬している周りに、手つかずの自然が残されていることが多くなります。そのため、美しい景観を保つためには、多少の手入れが必要となる場合もあります。

メリットとデメリット一覧表

メリット
  • お墓の管理の心配がない
  • 費用を抑えられる場合が多い
  • 環境にやさしいエコ志向
  • 宗旨・宗派を問われないことが多い
デメリット
  • 改葬ができない場合もある
  • 承継できないお墓が多い
  • 里山型などはアクセスが不便
  • 手入れが必要になる場合もある

樹木葬、手続きや納骨までの5つのステップ

樹木葬を申し込む際の、必要な手続きや納骨までの一般的な流れを解説します。基本的には、通常の墓地の契約とほぼ同じです。

  • ステップ1樹木葬に対応している墓地や霊園を探す
    樹木葬に対応している墓地や霊園を探します。樹木葬はまだ新しいタイプのお墓なので、数はそこまで多くありません。インターネットなどを活用し、どこにどんな樹木葬があるのかを把握しましょう。
  • ステップ2資料請求・情報収集・現地を見学する
    気になる霊園に資料を請求し、現地を見学します。現地を訪れた際には、実際の雰囲気を確かめるだけでなく、樹木葬がどのような形で行われているのか、スタッフやご住職に訊ねてみましょう。
  • ステップ3契約を交わす
    納得できる樹木葬と巡り合えたら、しっかりと説明を受け、契約を交わします。
  • ステップ4支払いと使用許可証の受け取り
    費用を支払い、使用許可証や契約書などの書類を受け取ります。
  • ステップ5納骨する
    個別型であれば、区画内の土を掘り納骨し、植樹をします。共有のシンボルツリーを用いる集合型や合祀型であれば、スタッフやご住職の案内に従いましょう。

まとめ

新しいお墓の形として広く認知されつつある、永代供養の樹木葬について紹介してきました。

近年注目されている自然志向に沿った樹木葬ではありますが、古来からある墓石を設けたお墓とは趣が異なるので、自然に還りたいと願う故人の明確な遺志があったとしても、親族間で同意を得られないこともあります。そのため、ご親族のご意見にも耳を傾けながら、慎重に検討を進めるようにしましょう。

この記事が、後悔のないご供養方法選択の、一助となれたら幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

パンフレットを無料でお送りします

まずは資料請求から始めてみませんか?

お墓・納骨・供養でお困りの方のお悩みを解決する「偲墓(しぼ)」は、これまでのお墓にはない現代のライフスタイルに合わせた特徴が充実しています。

ご希望のサービスや寺院の詳しい情報は、ぜひ資料を請求して、ご確認下さい。偲墓のすべてを紹介したパンフレットを無料でお送りさせていただきます。

安心・満足な供養への近道は資料請求から始まります!

資料を取り寄せる(無料)LINEで相談する(無料)電話で相談する
(受付:10時〜17時)